BLEACH

□幸せの在処。
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「この間、任務で近く通ったら迷っちゃって…たまたま見つけたんです」
嘘じゃないけど、ホントはそれが全てでもない。
ホントは、そうやって迷ってたら見慣れた後ろ姿を見つけて、追いかけていってたら、その影に導かれるままここへ来てたんだ。
それで、その人が気持ち良さそうにここで過ごしてたから。きっとまた来るだろうと思って僕も来てみてた。
けど、その人はそんな事知る由もなく。軽く僕の方を見やると風を浴びながら空を見た。
「…ここは、気持ちが良いな。」
「…はい」
「今日は仕事もないし…しばらくここにいるとするか。…花太郎、貴様はどうする?」
言いながら、空を仰ぐように少しだけ上半身を傾ける。
その瞳が僕を捉えると、僕はいつもみたいに・頼りなげに笑った。
「…僕も、今日は此処にいます」
ルキアさんは、そうか・と呟くとまた前を見た。


――此処は気持ちが良いんだもん。
居るだけで、なんだか幸せな気分になれる。

だから、少しでも長く此処に居たいんです。

でも…僕なんかがいていいのかなあ…。

でも、今だけ。少しだけいさせてください。


ルキアさんの隣りに。


end.
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