BLEACH
□プラスマイナスぜろ
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「おうよ。…オラ、行くぞ」
「…行く?どこにだ?」
きょとんとしている彼女に、彼の呆れた視線。
「まだ寝ぼけてんのかよ、バァッカ」
そして再びキス。
再びゆっくりと開いた彼女の瞳は、今度は真っ直ぐに彼を捉えていた。
恋次はふっと向こうを向いて、一歩進める。
「…行くぞ」
「行く?どこにだ?」
彼が振り返ると、彼女はふふっ・と得意げに笑っていた。
「…ってめ…」
「さあ、教えてくれ。どこに行くのだ?」
「……〜っ」
恋次は、ぐるりと進行方向に顔を戻す。
「…デートに、行くんだろっ!」
彼女が満足そうに笑って、彼が恥ずかしさを押しこめた。
口にすると、なんだか気恥ずかしい。
「…どっちもどっち、というやつだ」
「…うるせぇな」
「遅れた罰だ。序でだから甘味処で白玉を奢って貰うぞ」
「はぁっ?嫌だぜ、てめー何杯も食うじゃねぇか」
「五月蠅い、口答えするな。それとも手でも繋いで歩くのがいいか?皆の前で」
「…いや。奢ります…」
→後書き