駄文
□カタチよりココロ
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ひのやの月詠の部屋――
月詠はある男を待っていた不安で一杯だった。
よくよく考えると会いに来るということは
自分と別れを告げに来るからではとか
わっちは捨てられるのか
とか様々であった
―ガララ―
障子を開ける音がして月詠の悩みの種の男が入ってきた
『よお。酔いは覚めたか?』
開口一番にそう言うと
月詠は涙目でこちらを見てきた
『んな!?どうした月詠ぉ!?』
『主のせいじゃ…主はわっちを…捨てるんじゃろ…?』
月詠の頬を涙がつたう
『違うーー!違ぇよ!?銀さんはそんなつもりで来たんじゃないよ?ただ月詠に会いたくて来たんだよ!?』
『本当か…?』
『ああ、本当だ。お前を捨てたりするわけねーだろ?』
『だから…泣くの止めろよ…。』
そう言って銀時は月詠の頬に手をやり涙を拭いた
まだ涙目の月詠は弱々しく『なら…何で来たんじゃ?』と尋ねると
『んなの決まってんだろ…ただお前に会いにきたんだよ』