駄文

□深夜の誤解
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月曜の昼下がり日輪はいつものようにひのやにいた。(今日も穏やかな日。平和だねえ )
そう思っていると月詠が帰って来た
『お帰りなさい。月詠』
『あぁ日輪。今戻った』
月詠は素っ気なく挨拶を返す。しかし、よく見ると浮かない顔をしてるような気がする。疑問に思い月詠に
『月詠。アンタ何かあった?浮かない顔してるけど…?』
と聞くが月詠は
『何もありんせん。』
と即答する。いや、何かあった顔だ。絶対に何かあったに違いない。そう思い更に言及する
『月詠。本当に何もないの?もしかして銀さんの事?そりゃもう1週間近く来てないけど銀さんは他の女にうつつをぬかすような男じゃないわよ?』
『別に銀時とは言っておらん!!別にそんなの関係ないっ…』
『ツッッッキーーー』
月詠の言葉はある女の声によって妨げられる。その女は物凄い速さでこちらに向かってくる。よく見るとそれは神楽であった。

『ツッキー!!助けてヨ!このままじゃ私恐ろしくて寝れないネ!』

『どうしたのだ神楽?恐ろしくて寝れない?どういう意味じゃ?』

『思い出すだけで鳥肌物ネ!!男は獣ヨ!』





一週間前――
真夜中神楽は尿意を感じ起きた。そして、眠たい目を擦りながら自分の寝ている襖を開けると…

シコシコシコシコシコ―

シコシコシコシコシコ―

シコシコシコ―

(何の音アル…?)
起きたばかりであまり目が開いてない神楽は状況を理解できない
神楽はこれでもかと目に力を入れ目が開ける。すると

シコシコシコ―

シコシコシコシコ―

シコシコシコシコシコ―
何やら椅子に座って机の下に手をやりシコシコやる銀時の姿があった

(うげぇぇぇー!!見ちまったアル…銀ちゃんのを…見ちまったアル…)
そんな神楽に気付くはずもない銀時は相も変わらず
シコシコやっている。
それから毎晩

シコシコ―

シコシコシコ―

シコシコシコシコシコ―

シコシコシコシコ―

という音が万事屋にこだまし、その恐怖の音によって神楽は眠れないでいた





『という訳アル!だから私もう怖くて怖くて遂に銀ちゃんがジャンプ買っていってる隙に逃げてきたアル!!』

『本当か神楽!?それはいかんな…よし、わっちが銀時に真相を確かめて来る。神楽は眠れていないだろう?ならわっちの部屋で休んでおれ。』

『本当アルかツッキー?』
『ああ本当じゃ。それなら、わっちは行ってくる』
月詠はすぐに駆けていった


月詠の姿が見えなくなったのを確認した日輪は
神楽を呼び寄せて
『神楽ちゃん、ありがとうね。月詠ったら銀さんに会える理由ができて嬉しそうだったよ』

『まったく世話の焼けるカップルネ。私がこうして理由を捏造してまで会う理由を作んなきゃいけないなんて』

『えっ!?アレ嘘なのかい?』

『そうネ。大体私がそんな音が怖いわけないネ。あっだけど毎晩銀ちゃんがシコシコしてたのは本当ヨ』

『それは本当なのかい!?』
『だけどそれがツッキーの為のゴニョゴニョ……っていうことネ』

『あら、銀さんったら粋な事するわね。こりゃ月詠が帰ってくるのが楽しみだわ』
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