駄文(3-Z)
□友とは時に自分の道を正してくれるもの
2ページ/2ページ
それからの月詠は凄かった宴会部屋をメチャクチャにし男子教師陣の体も心もギタギタにした。
月詠に好意を持っていた教師も今では月詠に怯えひれ伏している
『あのー?月詠さん。そろそろお開きにしません?オジサンもう疲れました…』
『そうだな…。そろそろお開きにするか…。』
『やったきにー!!これで終わりじゃー!!』
『・・・・・なぁオイ。この別嬪さん1人で帰したらヤバくね!?』
服部が言う
確かに…ヤバい。このまま1人で帰したら何をしでかすかわからない
『ここは銀八が帰えすんじゃ!!』
『何言ってんだバカ。オマエがやれ』
『いや、ここは年長者の松平のとっつぁんだな』
『いや、オジサンタクシー乗るから無理。つーかこれは本人に決めさせた方がええんじゃね?』
『そうじゃ!その通りじゃ!おーいつくよん!この中で誰に一緒に帰ってほしいんじゃ?』
月詠は何故かゲラゲラ笑い
『つくは銀がいいでありんす…。』
『ほーれ!!やっぱり銀八じゃー!!ならお二人仲良く〜』
『何てめえらそういう時だけ俺に押し付けるんだ!!』
『って事で俺ら帰るわ。安心しろ。明日からお前のジャンプは俺が買っといてやるから。毎週通うから』
『ちょっ…何それまるでおれが明日の日の出を見ることはないみたいな言い草じゃん…急にいい奴になるなよ!!死亡フラグたてんなよ!!』
『あっ!!松平さん俺らもタクシー乗せてください。』
『しゃーねーな。今日だけだぜぇ?ほら乗れ。』
バタン―
ドアの閉まる音がしてタクシーは去って行った
『待てー!!待ってくれぇ!!』
『ぎーんぱーちぃぃ、一緒に帰ろう?ねぇ…?』
月詠は銀八に近づく
『オウ…。』
(何だいきなり大人しくなりやがって気味悪りーな)
『早く…かえ…ろぎん…八』
ドサァ―
月詠は銀八にもたれ掛かる
『何だオマエ…ってもう寝ちゃったの!?ったくしゃーねーな…』
そう言って銀八は月詠を背負い歩き出す
その後月詠は家路の道中起きては寝て起きては寝てその度に大声で歌ったり銀八を叩いたり大変だった
『オイ、ここか?』
銀八はあるマンションの前で立ち止まる
『うん…ここでありんす…』
銀八は月詠に部屋番号を聞き階段を上がっていく
『オイ、入るぞいいのか?』
『うん…これ鍵。』
銀八は鍵を受け取り鍵を開け部屋に入る
(殺風景な部屋だなぁオイ。生活用品以外何もないじゃねーか)
『月詠先生。ベッドどこ?』
『あっちじゃ…』
銀八は月詠が指差す方向に歩いて行くとベッドがあった。ベッドに月詠を降ろしさっき見かけた台所に行きコップに水を注ぐ。そして銀八が戻ってくると月詠はベッドにウトウトと座っていた。
『ほら、これ飲んどけ』
銀八がコップを差し出す
『うん…』
そう言って月詠はコップに口をつけ水を飲み干す
(ベッドにも運んだしこれでいいだろ)
『じゃあな月詠先生。明日な』
そう言って銀八は月詠に背を向け玄関に向おうと歩き出すと
『いやじゃ…!』
そう言われて背後から抱きしめられる
『はっ!?』
『いやじゃ…行かないで…ぎん。』
いつもの喋り方ではない月詠が言う
『いや、あのねー月詠先生俺も明日学校だから早く帰んないと…』
『何で先生なんじゃ…?』
『何でって…そりゃ俺らは先生同士だからですよ』
『ぎんぱちはつくのこと嫌いでありんすか?』
『嫌いとかそういう問題じゃ…』
『わっちはこんなにもぎんぱちの事が好きなのに…ぎんぱちはつくのこと嫌いなのか…?』
(はっ!?今好きって言ったよね?俺の事好きって?いや、ない。この鉄火面女からしてそれはない!)
すると月詠は銀八の耳元で
『ぎんぱち…しゅき。だぁーいすき』
バゴォン―
銀八の頭の中で何かが爆発した
『俺の事好きってホント…?』
『うん。だぁーいしゅき』
そう言われた銀八は月詠の方を向き次第に手は服のボタンを外していく。そして銀八の手が下に向かおうとした時
プルルルル―
プルルルル―
携帯の着信音が鳴る
その音で我に返った銀八は慌てて月詠の服の乱れを直し
『寒ぃからこれでも足しにして寝やがれ』
と言って白衣を被せ部屋を出ていった
階段を降りる途中で電話に出る
『もしもし?』
『金八ー!!かわいそうだから松平さんに頼んで迎えに来たきに!!』
『坂本ぉ』
『なんじゃ?』
『俺今ならお前に礼言えるわ…ありがとう』
『なんじゃー!!気味悪い。ほら、さっさと降りてくるきに!』
『あぁ…』
そう言って銀八は階段を降りていった