短編

□ブラスバンド
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『っだぁー!疲れたー!!』

「・・・俺ちょっと何か飲み物買ってくる、」

『お、ナイス恋次!俺水でいいや』

「緑茶」

「コーラコーラ!」

「ソーダで」

「午後ティーよろしく!」

「あ、私もー」

「じゃあ俺・・・」

「俺はパシリじゃねぇええ――――――!!!!」


集中力と何気体力が必要なブラスバンド


『つーかお前らよく炭酸飲んで楽器吹けるなー』

「馬鹿!今から昼休憩だろ?」

『あ、そうだった』


結局恋次に全員分パシらせた、一護スライドにストッパーをかけて床にトロンボーンを置いた


『そうだ!冬獅郎、今日もFからのメロディー良かったぜ!合わせやすかった』

「そうか?俺は一護の音色があの部分に合ってるからそれに合わせて吹いただけだ」

『合わせるって・・・俺追っかけしてるだけじゃん!』

「それでもだ」

「ま、確かに日番谷と一護の所上手よね」

「そうそう、夫婦みたいに息ぴったりだしね!」

「『ふ!!!?』」


一護は恋次の買ってきた水を、冬獅郎は緑茶を噴き出しそうになってしまった


「でも、確かに聴いていて心地いい、」

『ルキアまで・・・・・・』


一護は昼ご飯を食べ終わり椅子に浅く腰掛けトロンボーンを手に取った


「あ?吹くのか?一護」

「まだ昼休憩あるじゃないのー」

『んー・・・ちょっとな』


そして軽くチューニングをする 冬獅郎も食べ終わったらしく

机に置いてあるトランペットを手に取りチューニングを始めた


『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』


スッという鋭い音の後に柔らかく流れ出す何処かのメロディー


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


それに合わせて冬獅郎も吹き出す ハーモニーが出来上がりストンとハマった音が心地良い

唄うように紡ぎだされるその音を誰が邪魔しようと言うのか


『・・・・・さっすが冬獅郎!』

「一護もな」


一護の元に冬獅郎は歩み寄った


『でも俺E♭の音が高かった 確かそこのコードCだろ?』

「何処だ?」

『2番カッコの、10小節目の二拍目』

「ああ、俺がC吹いてる」

『うえーもっかいB♭合わせる、ちょっと待ってて』

「チューナー持ってやるよ マイクは?」

『あ、ありがと つけるつける』


それを見守っていた乱菊と雛森とルキアは呟いた


「「「やっぱ夫婦じゃん・・・・・・」」」



さぁ、あなたを酔わせる音を私が奏でて魅せましょう

紡がれるその音に酔い狂えばいいじゃない



End.

一護→トロンボーン
冬獅郎→トランペット

B♭やE♭やCはドイツ音名のベー、エス、ツェーとかそんな感じで

コードは普通にCなのでC・E♭・Gで(E♭でいいのか!?←
マイナーとかセブンスじゃねぇっすよ

追っかけ=裏メロ的な感じの、TbがTpの追っかけです


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