短編

□ストロベリー
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カランカラン

「こんにちは・・・」

「いらっしゃいませ 一名様でよろしいでしょうか?」

「・・・・・・あ、はい!」


カフェ・ストロベリー小さな店である 街角にひっそりと佇むカフェ


「ご注文はお決まりでしょうか?」

「えっと このケーキセット下さい」

「かしこまりました」


しかしその味は一度味わえばそれこそ頬が溶けるようなおいしさ 病み付きになってしまうのだ


「一護、ケーキセット一つ」

『はーい』


知る人ぞ知る、隠れた名店 ちなみに来た人には店員がカッコイイと専らの評判


『よろしく冬獅郎』

「ああ、」


生クリームを綺麗に搾り出し珈琲と共にトレイに乗せ冬獅郎に渡す


「お待たせ致しました」

「・・・・・・わぁ!」


店員に魅了されながら、ケーキに酔いしれて?それは彼の気持ちなんだもの


「・・・おいしいっ!」

「ありがとうございます きっと彼も喜びます」

「・・・・・・・・・・・・・・彼・・・?あ、」

「ん?」


冬獅郎を見ていた客はその奥で見つけた色に驚いた


『お客様、この店のことは一切他言無用ですよ?』

「・・・・・・は、はい!」


カツカツと近づいて来た橙がそう言った


『来るときはお一人で、ここでは癒しを、』

「・・・・・・はい・・・」


にこりと唇に人差し指を立てて笑った橙 こうも美男子が並べば眼福である


「あの、貴方は?」

『ただのシェフですよ』


******


「お前が出てくる何てことがあるんだな 明日は槍が降るな」

『ひっでぇ・・・たまには出てみたくなったんだよ』

「たまにっつーかこれが初めてじゃないか?」

『そうかも』


街角にひっそりと佇む隠れた名店 カフェ・ストロベリー


その味に虜になって?捕まったら逃げられない

甘い甘い一護に溶かされてしまえ いや失敬、苺に、ね。

是非とも探してみて?


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