短編

□護るモノ
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”俺が護りたいものじゃないからだ”


『・・・っ!じゃあ、お前が護りたいものって何だよ!!』


一護は刀を正面に構え天鎖斬月に向かって吼えた

天鎖斬月はそんな一護を見て目を細める


「・・・知りたいか?」

『!?』


一瞬に天鎖斬月が消えたかと思うと目の前へと現れた


「俺が、護りたいもの」


一護は時間が無いと焦りつつも、その真剣な瞳に見入ってしまった


「どっちだ、一護・・・」

『知り・・・たい、』


無意識、と言ったように一護の唇から言葉が漏れた

一護はただその瞳を呆然と見つめているだけだった


「いいだろう、それは・・・お前だ。一護」

『お・・・れ?』


そこで一護は信じられないといった様子で目を見開いた


「一護が護りたいのは大切な人であるように、斬魄刀である俺にとって大切な人はお前だ、一護」

『・・・・・・!』


天鎖斬月は刀を握る一護の手に自分の手を重ねた


「俺には一護、お前しかいない。唯一無二の絶対なる存在がお前だ」

『そんなの、わかってる・・・』

「ならわかるだろう?俺が護りたいのはお前であって、お前の大切な人ではない」


天鎖斬月はしっかりと言い切った


「俺はお前を護る為にあるんだ・・・」


甘すぎるお前は、きっと俺の力を自分よりも他人の為に使う

そんなの許さない。


「俺は、」


お前だけがいればそれでいいのだから・・・


(わかってる、そんなことわかってるけど、)

(あいつらを見捨てるなんて、俺にはできない)

(どうしたら、俺はお前に応えることができるのだろう)


End.→激しくほざく
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