短編
□香る
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「あーっ!!俺様のビューティフルボディがぁーっ!!」
コンの悲痛な叫びが日曜日の夜、黒崎家に響き渡った
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『よー、石田 はよ』
「ん?何だい朝から、」
一護は登校して友達との会話もそこそこに本を読んでいた雨竜に声をかけた
雨竜は少し眉をしかめて一護を見る
『いや、こいつが昨日バカやっちまって・・・』
「こいつ・・・?」
一護と雨竜に繋がる”こいつ”が雨竜は浮かんでこなかった
全く接点が無い・・・むしろ”普通の友達”では有り得ない接点があるが、それは置いておこう
『ん、こいつだよ』
「・・・・・・・ああ、」
一護はガサリと紙袋を差し出した
雨竜も中を覗いて頷いた
『別に今じゃなくてもいいんだけど、今日中にやって欲しいんだけど』
「ああ、僕は構わないよ 放課後でもいいかい?」
『あーうん、今日は暇だし』
雨竜が特別こう言うことが好きだというのを前回やその他で理解している一護は嫌な顔をすることなく頷いた
「じゃあ放課後」
『おう、』
上機嫌になった雨竜と別れて席についた一護はご愁傷様と制服の胸ポケットに入っている緑の玉に苦笑した
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