短編

□葬式
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ぼんやりとした意識の中で聞こえてきた黒崎の声

感覚も鈍っているせいか、黒崎の存在が上手く掴めない


『強欲で、自分勝手なんだ、俺・・・』


そうなのか、そうだったのか?


『うん、だから勝手なことしても怒らないでくれよ?』


こんな時に何を言ってるんだ?


「一護・・・・・・!!」


遠くで、誰かの悲痛な叫び声が聞こえた気がした


******


「何故一護が・・・一護が護らなければならない」

『天鎖・・・斬げ、つ』

「あいつ等は自分を護る力を持っているのでは無いのか」

『しょうが、ない・・・・』

「俺は、俺達は一護が護りたくて・・・!」


ボロボロの一護を抱きしめる

斬月としての己と、一護の相棒と名乗る虚のあいつが泣く


『泣く、な・・・よ?』

「・・・っ!」


震える指で零れ落ちた涙を掬い取られる


(一護が、死神の一護が死んだ)

(お前等のせいだ死神)

(護りたかったのに)

(だから死神なんて嫌いだ)

(黒崎が、死んだ・・・?)


何て綺麗な顔をした死体、


End.
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