短編
□香る
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「あー、マジフルーティー!」
『さっきも聞いた』
そう、コンの体からは匂いが漂ってくる
「黒崎にちなんで苺の香にさせて貰ったよ」
ピタリと一護が止まった
『おい石田、なんだそれ、嫌味か?嫌味なのか!?』
「いや、特に何も」
まぁ雨竜がこんなところで地味な嫌がらせを他意を持ってやるとも思えないので一護もそこで引き下がった
「心配しなくてもそのうちその香は消えてしまうから大丈夫だよ」
雨竜が一護の不満そうな顔を見ながら、仕事に満足したとでもいうように笑いながら言った
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「で、一護から苺の香がしてくる訳だ」
『・・・うん』
休みなのでソウルソ・サエティの冬獅郎のところに来るなり匂いを指摘されたのだ
コンといることが必然的に多くなる一護には香が移ってしまったのだ
『みんなにからかわれるし、』
「まぁ、いいんじゃないか?」
『え?』
冬獅郎は疲れたように溜息をついた一護の横で嬉しそうに笑った
「いつもの匂いもいいけど、偶にはこういう可愛いのもいいと思うぞ」
『なっ・・・・!!』
一護は真赤になって口をパクパクさせた
「あ、苺だ」
(冬獅郎ーっ!!)
(はいはいっと、)
一護の香は苺です。
End.