めいん2
□きみのためにできること
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例えば、きみが笑うこと。
例えば、キスをすること。
それから、手を繋ぐこと。
それでいいとオレは思う、愛するってそういうことだと思ってる。だから、言葉が足りなくなることだって、あるかもしれない。
「じゃあ、オイラはどうしたらいい?」
パールに手を繋いでもらって、パールにキスをしてもらって。おまけに、笑わせてもらうし、たくさん愛してもらう。じゃあ、じゃあオイラにできることってなんなのかな?
あおい瞳を揺らしながら、ダイヤは泣きそうに言う。違うんだって、泣いてほしいわけじゃないんだ。愛することは笑顔にすること。
「なにもしなくて、いい」
「そんなの理不尽だよ」
「……じゃあ、愛して」
柔らかいほっぺを包んで、大きく見開かれた目を覗き込む。
「オレのこと、愛して。それでいいから」
「そんなことでいいの?」
「それがいいんだ」
「ほかには?」
「なんにも」
やっぱり理不尽だよ、そう言ってむくれるダイヤにおでこをくっつける。きみが愛してくれるなら、オレは本当になんにも心配はないのだけど。伝わりはしないだろう、それでもきみが愛しい。
おでこを離して、少し首を傾ける。条件反射のように目を閉じるダイヤに、自分の唇を押し当てる。
キスすること。
あいすること。
目を閉じてくれること。
愛しているということ。
知っているから、また、好きになってよかったって思うんだ。
きみのためにできること
(好きになれてうれしい)
(だから、あいしてる。)
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