□今さら愛だなんて…
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身長182センチ。
大柄なこの男に。
強引に押し倒された末のベッドの上。
ぜったい獣のようなセックスだと思ってた。
「ミ、ミンホ・・・・ちょ、ちょっとまって・・」
「え?うん?なに・・・??」
からだはもうしっかりと2人で1つになって。しかし、みっちりと密着した部分が、思いのほか気持ちよくてもう動かせない。
人間こんなにぴったりフィットするなんてありえない・・・、とちょっと現実逃避してみるも、
すぐに今に引き戻される。
「ね、もう、少し動いてもいい?」
ミンホが私の頬を撫でる。
「・・・いやっ!ιや!まだむり!!」
小首をゆっくりと傾げるような仕草をみせながら、ミンホをみあげると、大きな瞳が不安そうに揺れていた。
「いやっ・・あの、なんていうか・・・ι」
「俺が強引に誘ったからいけないんだよね?」
大きな瞳が、しっかりと私を捉えて離さない。
真剣な眼差しが、じーっと見つめれば見つめるほど、つながった箇所が溶けるように熱くなって、じわじわとまたそれは質量を増しているように感じた。
「ミンホ・・・・っ、はっぁっ・・・ちょっと・・きつくて…っ、」
「・・・なまえ?、」
顔を真っ赤にして。涙目で訴える私の様子に、ミンホもようやく気がついたみたいに目を瞬かせて。
それからチュッ、と優しい口付けを落とした。
やわやわと全身を解きほぐすようなキスを何度もして。
「こうして・・・・なまえがキスさせてくれるだけでいいから・・・」
そうしてただ熱くなっていくからだを抱きしめたまま、ミンホは私にキスだけを落としていく。
「・・・っ、つら・・・く、ない・・の?」
指先を震わせてそう言うと、ミンホは顔をあげて大きな目を瞬きさせた。
「一生愛してく人を、傷つけられないから…」
そうしてまっすぐにそんな言葉を口にした彼の真剣な顔に、
わたしのからだは正直にキュウン、と反応した。
「あ、・・・反則ですよ」
「…ミンホくんもだよ」
(この歳で愛が見つかるなんて思わなかったなぁ…。)
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