□僕の方が、好きだよ?
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呑み過ぎたアルコールのせいでまだ頭がぐらぐらする。
前日はジョンヒョンと口論になり、そこに来てキボムが、
「僕は前から○○○が好きだ!」なんて割り込んできたものだから余計にややこしくなって…。
元をたどれば私が、姉さん肌をふかしてジョンヒョンの女癖の悪さを正そうとしたのがいけない。昔からの付き合いだからいいたいこともある。ジョンヒョンとはそういう仲だ。もしかしたら好きなのかもしれない。なんだかんだ言って自分じゃない女のところに行かれるのが嫌なのかもしれない。けど…、もうそんな感情は近くに居すぎてよくわからなかった。
だから…
長い間見向きもされない片思いみたいなジョンヒョンの話を、ただ一緒に黙って聞いてくれる・・いい人の存在だとばかり思っていた、キボムが…
まさか自分に気があるだなんて…
思ってもいなかった。
キボムにそんな気になったことはないし…正直な気持ち、…目の前で泣きそうなうるうるした目をしてるキボムに対してどう、対応していいかわからない。
私は「少し頭を冷やすわ」と2人に言い放ち、そのままいつもの居酒屋に直行した。
・・・・酔いが回った頃、カランカランと音を立てて、ジンギがやってきた気がしたけど、あまり気に留めてはいなかった。
そしていま…。
朝を迎えている。
○○○「・・・・・っ、ん・・・・、?・・・ふ、ぁっ?ぅ!?」
なぜか、ジンギにベッドの中で四肢を固定されて深く繋がったまま、という目覚めを迎えた。
自分の指を絡ませて私の両腕をベッドに沈めているジンギは、
ズンッ、という衝撃と共に私の体内に埋まったものをさらに深く捩じ込んできた。
○○○「…んっぃ・・ッ」
いつの間に慣らされたのか。かなりの質量が自分に埋っていることに気付く。
トロリとシーツにまで伝い冷たくなっている下の感触に、背中がぞくりとする。昨晩はいったいどれくらいしてしまったんだろう…。
私の冷静に浮上してくる起き抜けの意識とは裏腹に、ジンギはまだ酔ったようにゆるやかに腰を動かしていく。
○○○「ジンギ…ぃっ・・ぅ・・っあ、のっ・・!」
オニュ「言っとくけど、誘ったの○○○だからね?僕の首に腕巻きつけてキスしてきたのは○○○だからね?」
そう言って胸にキスを落とし、ゆっくりと速度を上げていく。
○○○「…うっ…は、ぁっ・・」
(まずい・・まったく、覚えてない…!そしてなんかもう・・この感覚が気持ちよくなっちゃってる・・・)
オニュ「僕はホテルの前でもう一回「するの?」って尋ねたし、」
だんだんと響いてくる水音。
○○○「…は、ぁっ、い‥ぃ…っ」
(だ、だめだ…ぜんぜん記憶に残ってない・・・・っていうか、なんでジン・・・)
パチュンパチュン、と音に合わせて子宮がきゅんっ、と感度を増したのがわかった。
○○○「あ・・・・っ、あーーー・・・んっぅッッ?!」
(な、なにこれ…っ?!意識飛びそう…っええっ?!)
あともう少しでいってしまいそうなところで。
ジンギはギリギリのラインを超える前にヌグリ、と音をたてるようにゆっくりと自身を引き抜いた。
○○○「えっ…やっあ‥?」
オニュ「○○○一人だけいっちゃうの?」
もうなんか…私がどうしてほしいのかお見通しの顔をして。ジンギはいつもの顔でにっこりとほほ笑む。
○○○「…じんぎ、っ‥」
オニュ「僕が?」
入り口をいじわるに入れたり出したりする。
くちゅ、くちゅっと音を立てながら、物足りない刺激に腰が浮き始める。顔はきっと泣きそうだ。
ジンギは絡めていた指を解いて私の大腿に手をかけると、
両方の太腿をよいしょ、と持ち上げて深く繋がる体勢の前でストップした。お尻と腰を浮かされたまま、私はジンギを見上げる。目はすでに瞳の上で水面が揺れてる。
オニュ「キボム…○○○が好きみたいだね、でも…」
「僕の方が、好きだよ?」
そう言ってジンギは気持ちよさそうな顔をして、はぁと甘い息を漏らしながら、私の中に自分のを全部埋めた。
耳の中でこだまする甘い言葉は、たしかに、ここにきた時繋がる前にもジンギから聞いたことを思い出した。
(ああ、そうだ…私はこの声に溺れたんだ…)
震える躯と目の前を白くさせながら、私はそっと手を伸ばして彼の柔らかい頬の輪郭をなぞった。
彼が嬉しそうにほほ笑んだのは、言うまでもない。
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