□幸福な質問
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ジョンヒョンに電話して今何してる?って訊いたら、おーなり由子さんの幸福な質問読んでるって返ってきた。
誰それ?って言ってぐぐっていい?って言ってネット繋いでる間に、ジョンヒョンがベッドから起き上がって体勢を変えたのが耳元で分かった。
なまえ「へーこの人もともとリボン作家さんだよ」
ジョンヒョン「あーじゃあ姉ちゃんがそれで知ってて買ったのかもね」
なまえ「だいたい犬の本だからお母さんかもよ?」
ジョンヒョン「どこまでたどり着いた?」
なまえ「旦那がはたこうしろうってとこまで。旦那のが有名だよ」
ジョンヒョン「そうなの?」
なまえ「なつのいちにち知らない人なんてもぐりだよ」
ジョンヒョン「なまえちゃんも読んだことある?」
なまえ「あるよ。8月には毎年読むよ」
ジョンヒョン「7月には何読むの?」
なまえ「おこだでませんように」
ジョンヒョン「なんだっけそれ・・・くすのきしげのり?」
なまえ「よく知ってるね」
ジョンヒョン「なまえちゃんちでこないだ読んだじゃん」
なまえ「10月に読む絵本に苦戦を強いられてるけど・・・この絵本はちょっと子供向けじゃないよね」
ジョンヒョン「そうだね、最後の恋人に贈りたい本って書かれてるくらいだしね」
なまえ「少し・・・こわい感じがする・・」
ジョンヒョン「あ、中身読んだ?」
なまえ「読んだよ」
ジョンヒョン「じゃあ、同じ気持ちだね」
なまえ「私は・・・嫌だな。好きな人にこんな質問するなんて、」
ジョンヒョン「なまえちゃんはそういうタイプだよね。思ってても絶対訊かないタイプ。口に出したらそうなってしまいそうなことはなまえちゃんは絶対に言わないよね」
なまえ「それに・・・・ジョンヒョンは、そうじゃないって云ってくれるのがわかってるから。無理して言わせてしまう気がするし・・・」
ジョンヒョン「俺は無理なことはいわないよ」
なまえ「知ってるけど、」
ジョンヒョン「けど、なにさ?」
なまえ「たまには予想外なことも、言われたい」
ジョンヒョン「出た!」
なまえ「出たって言うな」
ジョンヒョン「そういうなまえちゃんの突然の無茶ぶりにも応えたくて何度も読んでんだけどな〜」
なまえ「私はけっこうジョンヒョンの言葉に助けられてるよ、」
ジョンヒョン「そう?俺は助けてるつもりないけど?」
なまえ「え?」
ジョンヒョン「なまえに置いてかれないように必死だよ。横に並びたいのにひょっと先に進んじゃったらもう後ろにいるか心配で・・・いつも臆病だなって思うよ、」
なまえ「ジョンヒョンは・・・いつも、隣にいるよ」
ジョンヒョン「うん、いる。離れてても・・・・いつも一緒にいるからね」
なまえ「・・・いるからねって、それオンラインゲームの話じゃないよね?」
ジョンヒョン「あ、ばれた?w」
なまえ「毎日アンチャーテッド4やってる!私とどっちが大事なの!?」
ジョンヒョン「いやまだ韓国最強のPTに会ったことないしさ、会いたいじゃん〜」
なまえ「さっきからなんか起動させてんだろうな〜と思ってたけどさ〜」
ジョンヒョン「なまえちゃんもやろうよ」
なまえ「っていうか私の冷蔵庫に入ってるこの「男」って書いてある茶色のペットボトルなんなの?」
ジョンヒョン「ああそれ?ホッケ茶だよ」
なまえ「ホッケってあの・・梨の実みたいな?二日酔いに飲むといいお茶じゃなかった?ジョンヒョン呑まないじゃん?」
ジョンヒョン「男性が飲むといいものらしいよ」
なまえ「持って帰れ」
ジョンヒョン「ねぇ、なまえちゃんは最近何の映画見た?」
なまえ「最後に何見たんだっけ?ほら・・・一緒に見たやつだよ、面白くなくてちょっと覚えてないけど・・」
ジョンヒョン「俺もたぶん今、同じ気持ち」
なまえ「よかったー。また見に行こうね。DVD見るでもいいけど」
ジョンヒョン「なまえちゃんゾンビものばっかりなんだもん」
なまえ「ジョーズとかでもいいよ」
ジョンヒョン「血が出ないやつ見ようよ」
なまえ「恋愛もの眠くならない?」
ジョンヒョン「眠くならないのもあるから」
なまえ「見るとすごく幸せな気持ちになるから・・・」
ジョンヒョン「一緒に幸せな気持ちになろうよ、」
なまえ「・・・・」
ジョンヒョン「・・・・」
カチッ、
なまえ「私とアンチャーテッドどっちが好き?」
ジョンヒョン「なまえちゃん」
【幸福な質問】
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