□あなたの性格
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なまえ「テミンくん・・・・・・・・・・・・さいてーだよ」
テミン「え。?」
デート当日に来たはずなのに、玄関先でパジャマで出迎えられるテミンは、開口一番そんなことを言われて目を丸くした。
なまえ「デートは明日だよ!」
テミン「え?うそっ!」
テミンは慌ててスマホを確認する。
テミン「ほら、合ってるよ?」
どや〜と見せつけるスマホの画面にはご丁寧に予定表のアラーム画面に「デート」と表示されている。
なまえは今度は自分のスマホを取りに戻って、スクロールを繰り返した後、メールボックスの画面をずい、と突き出してきた。
なまえ「ほら!明日の日付!」
画面にはたしかに、明日の日付でデートに行く約束をしていることがわかる文面が表示されている。
テミン「うそっ・・・え?僕?僕が間違えたの??」
なまえ「いや、知らないけど。送ったのは君でしょ?」
なまえは眠たそうに顔を両手で擦り、それでもドアを開けてテミンを中に入れてくれた。
なまえ「いいよ、とりあえず支度するから待ってて」
テミン「ごめん・・・」
しょんぼりした顔で項垂れるテミン。
なまえ「だいたいさー。ジョンヒョンだったら前日にはメール来るよ?明日は大丈夫?何時に迎えでいい?体調壊してない?って。keyくんだってその日の朝にはモーニングコールくれるよ?ミノだって車乗ったら今からでるよーくらい言うしさー。いきなりピンポンするなんてテミンくんとオニュくらいしかいないよ〜。まぁ、オニュはアポもないけどね〜」
なまえがそこまで言うと、服を選んでハンガーに手を伸ばしてたなまえの手首を、テミンくんがぎゅっ、と握ってた。止めるように。
なまえ「ん・・?この服やだった?」
テミン「そうじゃなくてなまえ・・・・なんでそんなにメンバーとデートしてるの?」
テミンくんは下を向いてて、なまえから表情は見えない。
なまえ「え?えーっと‥そうだな‥みんなの性格を知るためだよ!」
テミン「デートも必要なの?」
なまえ「そうだよ。一緒にご飯食べるフィーリングって大事でしょ?」
テミン「じゃあ、みんなの性格で誰が一番よかった?」
なまえ「え・・誰・・・?」
テミン「うん」
テミンくんは目をキラキラさせてなまえの目を覗き込む。
なまえはちょっとたじろいで。「それはちょっと聞かない方がいいんじゃないかな〜」っておどけてみせた。
それから服を手に持ってバスルームに行ってしまった。
「僕の性格超ーいいからねー」とドアに向かって叫ぶテミン。
「はいはい」とドアの向こうからすぐに軽い返事が返ってくる。
テミンは待ちぼうけの間どかっとソファーに腰かけた。体にフィットする様ないい座面だ。テミンはさわさわとその触り心地を確かめる。
こういういいものを持つ目を持ってるなまえも好きなところなんだよなーと思うテミン。
自分はなまえにとって"いいもの"に入ってるのかな。
なまえがガチャッと扉をあけてワンピース姿で出てくる。
なまえ「髪下ろすのとアップにするのとどっちがいい?」
テミン「また難題を・・・・」
なまえ「テミンくんの好きなのでいいよ。ミノだったら下ろして〜って言うし」
テミン「じゃあ‥ジョンヒョニヒョンと同じで・・!」
そう言ったら、なまえが黙って、僕を少し睨むように見つめた。
なまえ「・・・・ずるいよ」
なまえはそういうと観念したように髪留めで髪をアップにしてピンで何個かとめた後鞄を持ってこっちにやってきた。
テミン「正解だった?」
背もたれのうしろのかのじょに手を伸ばして感想を聞いてみる。なまえは眉間に皺を寄せてる。
なまえ「ジョンヒョンに正解はないじゃない。なまえちゃんの今日の気分はどっちなの?って」
困った顔の彼女を見て、テミンは立ちあがってなまえの目の前に来ると、彼女を包み込むように抱きしめる。
なまえ「・・テミン?」
テミン「ううん、なんでもない」
やっぱり抱きしめた時に髪留めが当たるから今度からは髪おろしてって言おうって思ったテミンなのでした。
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