□童顔ですよ
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ハッピー!ハロウィーーン!!!!




仮装パーティーって知ってる?


エイプリルフールが嘘をついていい日なら、

ハロウィンは仮装していい日、ってことになる。



なまえちゃんはその、典型的なタイプ。






なまえ「いやいや!違うんです!!ほんとに!ほんとに私社員なんですッ!!」



警備員「はいはい、わかったから、おじさんにそんな嘘ついたってだめですよ」


なまえ「うそじゃないですってホントに・・!ええ・・とゲートパスはたしか・・・」


警備員「本当に、学校に通報しちゃいますよ?」


なまえ「ほんとだって〜〜!!も〜いつもの中野さんはどこ行ったのよ〜」




鞄を開けて、中をひっちゃかめっちゃかにしてるなまえちゃんを遠くで見つけ、


しばらく呆然と立ち尽くすように俺はその現場を眺めてしまった。



だって彼女の恰好が今・・・





ミノ「セーラー服に、猫耳に、マント・・・ですね」


key「なんかもう、なんでもありなコスプレだね」


テミン「手にステッキ持ってる!」





そう。


何を隠そう、なまえちゃんの今の恰好は、ハイソックスにセーラー服。おまけに猫耳ときた。



今にも泣きそうな顔で、なまえちゃんはカバンの中身を捜索中。



警備員として入った大柄のおじさんは、9月から中途採用になった新人の事務員さんのなまえちゃんを良く知らないらしい。




key「あの人、今日ハロウィンだから仮装してきたんだね・・・」


キボムが呆れたようにそう言って、横をすり抜けていく。



ミノ「どうしますか?」



俺はミノに声をかけられ、眼が逸らせないで見続けてたなまえちゃんから、ようやくミノの方に視線を移す。



ジョンヒョン「ん?あ?」


ミノ「いや、なまえさん・・・」



ジョンヒョン「ああ・・。・・・なまえちゃーん!」


ミノ「なまえさん、でしょ」




ミノに言い直されながらも近づくと、今度は警備員さんが俺たちの方を訝しげな表情で睨んでくる。



警備員「知り合い?ファンの人?」


ジョンヒョン「いえ、なまえちゃんここの事務員です」



警備員「ええ?本当に?」


ジョンヒョン「本当ですって。ね?」


俺が声をかけると、なまえちゃんはようやく入館証が見つかったみたいで、おじさんに苦笑いで見せる。



警備員「・・・ほんとだ。まったく、紛らわしい恰好してきちゃだめだよ」



おじさんはそういうと、門を通してくれた。



俺とミノはなまえちゃんと一緒に入り口をくぐる。




なまえ「いやぁ・・・30過ぎてたかがコスプレで女子高生に間違われると思わなかったわ」


ジョンヒョン「なまえちゃん童顔だから」


なまえ「・・へっ??」



ジョンヒョン「・・・・え。自覚なかったの?なまえちゃん、童顔だよ?」



なまえ「いや‥知ってる?私、ジョンヒョンと厄年同じだよ?」



ジョンヒョン「だから、年齢と見た目は違うんだって」



なまえ「うそぉん」


ミノ「それより、その恰好はなんなんですか?」


なまえ「え?ハロウィンだよ?今日は課のみんなにお菓子配ろうと思って〜♪」



そういって、ごそっ、と紙袋に入ったかぼちゃの形のケースに入ったお菓子の詰め合わせを見せてくれた。


ミノ「え・・・これ、わざわざ?」


なまえ「そだよん?」



呆れたように驚いた顔をするミノに、なまえちゃんはあっけらかんとした口調でそう言うと小首をかしげて見せた。



ジョンヒョン「・・そーいうのが、子供なんだよっ」


なまえ「え〜〜??」


なまえちゃんは不服そうに口を尖らせた。




ジョンヒョン「なまえちゃんはほんと、面白いね」





なまえ「面白くないよ」



ジョンヒョン「面白いよ。顔のギャップだけじゃなくて、性格も面白いよ」



なまえ「面白くないよ!」



ミノ「なまえさん、童顔ですよ」



なまえ「童顔じゃないよ!」




ジョンヒョン「童顔ですよ!」







俺は、お菓子袋をぶんぶん振り回しながら憤慨する唯ちゃんに、クスクス肩を揺らして。

彼女を置いて先を急ぐように駆けて行った。





ハッピーハロウィン♪

かわいいなまえちゃんのコスプレ!






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