戦国BASARA

□昔を振り返ろう
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毎年、期待をするが
毎年、その期待は打ち破られるのである
「ですから……今日だけでも政宗様に会って差し上げて下さい」
「お前の分際で何と無礼なッ……それに

政宗とは誰のことやら」
「奥様ッ!!我が子をお忘れか!」
「私はそのような醜い子を生んだ覚えはない、さぁ邪魔よ
私は小次郎と出掛けるのだから」
そう言うと政宗の母、義姫は小次郎を連れて家を出てしまった
「………ッ?!ま、政宗様!!」
「Ah?……あぁ、何だ?」
「何だじゃありません!まさか先程のを見て……」
「、たな
…sorry小十郎」
「そんな、私こそ要らぬことを……」
毎年毎年、小十郎は義姫に政宗に会うよう頼むのだが、それはことごとく断られる
父、輝宗も仕事やらで家には居なかった
「なぁ小十郎、X'masくらい楽しくいこうぜ!俺は大丈夫だし」
「ですが…」
「大丈夫だっつってんだろ you see?!」
「は、はぁ」
「それよりお前もX'mas partyに来ねぇか?」
「私がですか?」
「人数は多い方が良いしな」
こうして小十郎は半ば強引に、政宗に引き摺られクリパ会場となる幸村の家へと向かってた
「Hey幸村!来たぜ!!」
「おぉ政宗殿!!遅かったでござるな」
「あ、片倉さんも来たんだ
料理多めに作っといてよかったぁ…」
「よーし全員揃ったしシャンパンあけるよー」
「慶次、電球割んなよ?」
「去年割ったのは貴様であろう」
「う゛……」
慶次は政宗と小十郎が席につくのを見届けると詮に手をかけ巧く飛ぶように角度を調整する、そして……

ぽんっ

と良い音を鳴らし飛んでいった栓は

ガンッ

と天井に当たって幸村のでこに直撃
「がぁっ?!!」
「わッ?!ゆっきーごめん!」
「な…なんのこれしき……」
「HAHAHA
にしてもX'mas partyとか懐かしいよなぁ」
「去年もやらなかったか?……あ、昔の事か」
「Yes!」
「あー…サンタさんは血塗れのおじいさんです説立てちゃったときの……」
「元就殿が栗拾いが何とかとか言っていた時のでござるか」
「幸村黙れ!
あの頃我はそのような馬鹿げた行事を楽しむ暇はなかったから仕方がない!」
「でも政宗に呼ばれて奥州に行ったじゃねぇか」
「黙れ元乳首!」
「俺今は服着てんだけど?!!」
彼らの話す昔とは前世の事であり、普通ではあり得ない会話である
所謂輪廻転生
はまぁどうでもいいとして
その昔の話なのだが、今と同じメンバー
ようするに政宗、小十郎、幸村、佐助、元親、元就、慶次で宴のようなものを開いたのだ
そしてその頃、戦国時代はX'masが無かった
故に皆でクリスマスとは何だと考えた末
『血塗れのおじいさんが物を配る風習』
としてインプットしてしまったのである
今としてはそれも良い思い出だ
「ですが、サンタ殿の正体が佐助と知ったときは本当に驚きました」
「こっちは小十郎だったな
寝た振りしてたら見事に引っ掛かってくれたぜ?」
クスクスと笑う政宗に小十郎は苦笑いしかできない
「まぁ今日は飲もうじゃないの!
佐助の美味しい手料理もあるんだしさ!!」
「味わって食べなよー?」
「学校の担任として飲酒を認めて良いのか迷うな」
「いいじゃねぇか片倉センセ」
「ここで先生はやめろ」
小十郎と佐助は先生だったり、立場的に飲酒を止めた方が良かったり(止めないが
こうして、今年も楽しくお馴染みのメンバーでクリスマスを楽しんだ
次の日、酷い二日酔いになることをまだ7人は知らない


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