狂乱舞宴

□洗脳 The バイオレンス
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ぐち、と小十郎のを無理矢理いれられた佐助の潤わされていない後部からは赤い血が滴り、その赤は周りに散らばった白濁と混じりあい薄くなる
「痛、ぁっ……ッ………」
苦痛に顔が歪み声が漏れる、身体も異物の侵入を拒む
抵抗しようにも手は纏められて荒縄でしっかりと結ばれていた………否、それは真なる理由ではない

モウ貴方ニハ逆ラエナイ

「あ?俺を拒むのか佐助…?」
「違、ごめ、な……さぃ…んっ」
口付けをすれば答えるように舌を絡めてくる、目はとろんと小十郎を見ていた
「ふっ…ぁ……片倉さ、ん」
「違うだろ?俺は何て呼べと言った」
「こ、小十郎さ…ん」
「言えるじゃねぇか、が、まだ躾が足らねぇみてぇだなぁ?佐助」
そう耳元で囁くと佐助の身体が震え出す
快楽ではなく恐怖から
「やだ…!!」
「仕置きでもくれてやるか」
「やだッ………!!嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!!
や……ゃめて、痛いのも…怖いのもッ!!」
カタカタと震え縮こまる細身の身体を小十郎は壊れ物でも扱うかのように優しく自らのがっしりとした体格の良い腕と胸元に抱き込む
尚も佐助の震えはとまらない
『いやだ、やめて、』ブツブツと、それでもしっかりと呟き抱かれるがまま
通常、忍が命乞いをすることはない
さらに痛みも感じない
だが、




約一ヶ月前、
伊達と武田との戦があり、勿論その戦には真田も、仕える忍達も裏手にて接戦を繰り広げていた
そこに佐助もいた…というかそれが忍長として普通なのだが
佐助は佐助で小十郎と互いの得物を交えていたのだが…気付けば周りには沢山の忍の屍、佐助の策に狂いはなかった
只、それを小十郎が上回っただけのこと
「…ッやるじゃん、さっすが竜の右目」
「ふん、てめぇが俺を越えられると思ってんのか?」
鼻で笑うと佐助は真剣な眼差しで言う
「越えるよ、旦那の為なら」
「……」
「主のためなら何でもやる、それが俺達戦忍の価値観になる」
「ってめぇは本当に俺をイラつかせやがる…」
「アンタがイラつこうがイラつかまいが俺様には関係な…」
「てめぇを俺のモンにする」
「は、ばっかじゃないの?!旦那を裏切るわけないだろ?!!アンタ頭狂ってんじゃないの!!」
からからと笑う佐助、数秒のちにその笑い声がとまる
とめたのは小十郎の表情だった
これぞ正に妖笑、と言ったところか…不気味な笑顔を此方に向ける小十郎には流石に忍長も一歩引いた
それがいけなかったのだ
一歩身体を引いたことにより後ろにあった木に背がトンッとつく、と同時に小十郎は素早く動いて佐助の腹部に動けなくなる程度の重傷を負わせ、さらに右肩にも刃をたてる
ザシュッと小気味いい音が叫び声に混じり屍散る林の中、綺麗に響いた
「ぐぁ、ぁぁぁッ!!?」
「その程度か、武田の忍」
にやにやと見てくる目の前の男を殴りたい
そうは思ったが視界がぼやけ、意識も血が足りないからか遠退き
そのまま気を失った

そこからがハジマリ
ある一種の洗脳というもの
小十郎はそれを佐助に施した
佐助は目が覚めるとそこが何処かの部屋であるのと同時に部屋の臭いが小十郎の臭いであることに驚いた
傷には丁寧に包帯が巻かれており、どう見ても敵に対するそれではない
「……」
「よぉ、目が覚めたか」
「ッ?!!…右目の、旦那ッ……」
開けられた障子の向こうにたっていたのは小十郎、部屋に入ってきて障子を閉めると
途端雰囲気が一変した
「1つ聞く」
「…何、」
「俺のモンにならねぇか?」
「言ったはずだ、真田の旦那は裏切れない
アンタにつくつもりもない」
全面拒否、そうとらえるに相応しい返答に小十郎は口端をあげた
「…ならいい、楽しませて貰うぜ?猿飛佐助、」
人を洗脳するにはいろいろな方法がある
まず監禁
これはもう今現時点に実行済み
次に拷問
長期に渡ることで正確な判断力を無くさせることができる
ここで使った拷問方法が
性的暴力
殴る蹴るは当たり前であるが、さらにそこに『男に犯される』という恥辱をプラスしてプライドを引き裂く
相手は忍だ、房術くらいは会得している
ノってこないのであれば媚薬を使うのみ
即効性+協力かつ毒に慣れた忍にも効く南蛮の物を使用
最初こそ喘ぎ声を抑え、その度に与えられる激痛にも耐えた佐助、投入の痛みも半減させんが為に自ら身体を開いたほどだ
それでも小十郎の方が上手だ
幾日かすれば佐助の弱い場所を探しあてそこばかりを執拗に突く
直前になってイク寸前に動きを止めてそのまま放置、部屋を出て8〜9時間たった頃に戻ってきて達していたら殴る
イイ子に待っていたら可愛がってやる
要は犬の躾と同じだ
じっくりとじっくりと、言葉にではなく行動で分かりやすく恐怖をうえつける
だが言葉での精神的破壊も忘れない
『真田はお前を助けなかった』
『お前は主に裏切られた』
『お前などもうとうに忘れられている』
『お前は俺がいなけりゃ生きられない』
『俺はお前を裏切らない』
『俺なら信用できる』
『真田は敵だ』
――――――だから俺のモンになれ
行為中に何度も、それこそ頭が狂いそうな程に暗示のように囁かれ、達された反動で動かない頭に直接響く
それでも朧に「旦那はそんなお人じゃない」と否定、その時も勿論仕置きする
『真田』絡みには全て仕置きを加え、『真田』の存在自体を恐怖と認識させ変える

これくらい、忍が耐えられないで……そうやって精神を保ってはいたが………
般若の如き非道な振る舞い、その恐怖に耐えるが一ヶ月



佐助が折れた


何時ものように小十郎は佐助を犯し、何時ものように佐助は小十郎に犯されていた
そして何時ものようにその日も暗示のように囁いていた
「お前は俺のものだ、そうだろう?」
「…ッ……ぁ…そ、ぅ」
「あ?」
「俺はッ、アンタのものだ…」
それを聞いて小十郎の顔は妖笑を称える、続けて「真田は何だ」と聞くと佐助はビクッと反応して下を向き、小さな声で「て、き……」と答えた
それほどまでにその存在を憎むべき者だと教え込まれたのだろう


致し方無し
般若は狐を捕まえ嘱す

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