銀魂BASARA

□Short Story
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今、この部屋には2人の人間しかいない
地味眼鏡は買い物に行ってしまったし
破壊神チャイナは巨大犬の散歩
よって一人の筈…なのだが
「ねぇ、何で居んですか?」
「ここに住まわしてもらってっからだろ」
「政宗様どっか生きましたよオトン」
「オトンじゃねぇ
政宗様は俺が着いていくのはお嫌らしい」
あーそーかぃで終えることが出来るならいい、それだけのことなら、居るだけなら別に気にもしないのだ
今の体制がどう考えてもおかしなもので
つい最近どっかからトリップしてきた主従の一人、片倉小十郎が銀時の上に乗っかっているワケであって
だからして銀時は寝転がざるおえないワケで
よ―――するに"小十郎が銀時を押し倒している"状態となっている
「重い」
「うるせー」
「邪魔」
「黙れ」
「変態」
「誉め言葉だ」
「ウザイ」
「あ?」
「うっとおしいってんだよ!!」
「そうか、抱かせろ」
「死ね、話が通ってねぇよ」
「だが断る」
どうすればこんな凶悪な笑みを作ることが出来るのだろうかと言うほどにドス黒い微笑を浮かべる小十郎に銀時は苦笑い
「猿飛さんなんでこんなやつ選んだんだか」
「あいつは男がわかってるやつだ
土方こそてめぇみたいなやつのどこがいいのかわからねぇな」
「アンタには一生わかんねぇよ
つかガキ共帰ってきたらどうすんだ」
「まだ一時間は帰ってこない筈だ」
「………」
ごもっともなことを言われて銀時の顔が曇る確かに、新八は出来る限り安いものを買うために色々な店をめぐるし、破壊神+巨大犬は素晴らしき散歩を繰り広げているだろうし
小十郎の主、政宗も今は異界の町に興味津々な幸村によって振り回されているであろう
「俺 猿飛さんに暗殺されちゃうんですけど」
「あいつは俺が言やぁ何もしねぇ」
「土方だって黙っちゃいねぇだろうし…」
「てめぇがあいつに負けんのか?」

「いや、多串君に負けるつもりはありませんけどね
寧ろ俺が蹴散らしますけどね!!」
「ならいいじゃねぇか」
銀時は土方、小十郎は佐助と恋仲である
勿論sまでいっている
※ん?「s」って何かって?se(殴
浮気ではないかと言われれば"そうではない"と否定する
ならばその上でこの状態は何だと問われれば"お遊びだ"と答える
ある日、土方が出張で銀時は暇だった
さらに佐助がこちらの世界で出来た忍友達の所へ行ってしまい小十郎も暇だった
さらにさらに、小十郎は政宗と共に万事屋に居候をしていた
つまり同居状態である
(因みに佐助は幸村と共に屯所)
そんな状況で2人きり、正直溜まっている
そこでどちらとでもなく手を出してしまったのが事の発端
何分一緒に住んでいるので今のように2人きりになる時間もおのずと多くなる
ならば、ということで"お遊び"という暗黙の了解とともに行為に及んでしまうのだ
そしてこれは何回目だ
「あ?確か…」
「言うな言うな!きりがねぇっての……」
「悪くはないだろう?」
「まぁ…確かにそうだけどよ…ホント見付かったら只じゃすまされねーぞ?!!」
「俺は平気だ」
「俺が大変なんだよ!」
と言っても結局は事を起こしてしまうのだ、それが自然の理屈と言うものである
声を潜め、痕を、証拠を残さぬようにひっそりと
勿論、このことを土方と佐助は知らない





ただし、土方と佐助が同じような状況におかれ、以来、同じように事を起こしていることを銀時と小十郎は知らない

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