03/14の日記

17:32
リア充なんて爆発しろぉっ!20.1<現BASA佐助+小十郎
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嗚呼人はなんて面倒な生き物なのだろう。
本能的に人を愛す事を強要されている。それに逆らう事はなかなか叶わない。たとえその感情を圧し殺したとしても、だ。

春休み中に行われる事となった学校の卒業式。この日は奇しくもホワイトデーなるイベントの日だった。
それと対を成すバレンタイン、佐助はどさくさに紛れて小十郎にチョコレートをわたすことができた。その嬉しい事と言ったら、帰り道に知らぬうち小躍りしかねないテンションの上がり方だった。まぁ、わたしたと言っても彼が勝手に横から取って行ったのだが。さながら餌付けに近いような気もしなくもない。
だから、奇跡が起きないでも無いとあらぬ期待を抱いてしまった。
春休みだからとホワイトデーには会えないと思っていた人に、自分が一番タルいと感じていた卒業式の予行練習で会えるかもしれない。もしかするとお返しでもくれるかもしれない。その場合は食べられたものではない。

だがやはり現実とは残酷なもので。所詮は卒業式予行練習だ。そんな面倒な行事にわざわざ来る生徒は少ない。
小十郎は基本的に欠課が付くのを嫌うタイプで来るには来るのだが・・・生憎それは真面目さからくるものではない。故に休みたい時は休む。それが今日らしい。

"でーすーよーねー…"

それほど期待していなかったと言えば嘘になる。
多少仲が良く、会う度くれるお菓子のお礼にチョコを上げた元親からお礼のお菓子を貰ったが、うまく喜べていただろうか?
あまりにもの落胆にいつもは繕えている笑顔もかなり固い。

"だから恋だのなんだのって嫌いなんだよ
リア充反対、童貞万歳!!"

なんかもう、見ての通りヤケクソだ。予行練習も何をやったのかなんてほとんど覚えていない。予行練習自体に興味は無いのだから当たり前だ。

"そもそもさぁ、なんで昨日話しかけてこないんだよ"

昨日、春休みの講習ということで学校に来ていたのだが、小十郎も途中からいたのだ。斜め右前、そんな近くにいながら一言も言葉を交わさずおえた。
何故そうなったかと問われれば、文句を垂れているが非は佐助にある。
本人も一応自覚はしているのだが、ひどい天邪鬼なのだ。親しくなりそうであればあるほどに離れてしまう。話しかけられる状況にあればその状況を自ら壊してしまう。
壊すなど簡単なことだ、佐助が両耳にイヤホンをつけてしまえばいいだけのこと。何も聞こえないし聞こうという態度ですらない。寧ろその行動が表すのは"拒否"の二文字だ。

懐いたり離れたり、小十郎も大層苦労していることだろう。それというのも小十郎にもその気は然もありなん。だがしかし相手が笑い話にもならないほどのツンデレときた。
学校に通っている建前勉強はしなければならない。それに加えてバイトもある。そう時間も取れないのだ。
しかも佐助も勘違いをしているようなのだが、彼が行事に出なかったり、時々休むのは何もズル休みからではない。単に『何処でいつやっているのかがわからない』という単純な話だ。
通常の日程になら対応出来るのだが、こういった急なスケジュール管理は苦手だった。
今回の卒業式予行練習も学校ではなく、公共施設を貸し切ってのもの。
学校側からご丁寧にもメールが来ることもあるのだが小十郎はメールの類が滅法(生理的に)苦手で見ない。

・・・これが事の真相だ。



"片倉さん、明日は来るかなぁ・・"

"○△会館・・?て何処だよ(汗)"


END

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