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□それすらも言い訳に過ぎない
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何がどうなってこんなことになっているのか。
くの一教室からの頼まれ事で、僕はある薬を調合していた。
くのたまが初めての色の授業をするとき内密に使用されるものだ。
その薬とは、媚薬である。
快楽に溺れぬよう、破爪の痛みをきちんと経験させると云うのがくの一教室の基本方針ではあるが、ごく一部の、破爪の痛みが元で色を恐れてしまう可能性があるものに対して、僕の媚薬が使用されるのだ。
それを徹夜で作っていた僕は、あろうことか指についた粉末をうっかり口にしてしまった。