TexT;ぬらり(その他)

□禁じられた遊び
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何度目かわからない閨に侍りながら、竜二は今日も言葉少なだった。
初めて侍った夜、せめて会話で空気をほぐそうとした秀元に、竜二は行為を優先させろと言った。
それは二人の間で了解事項となり、最小限の言葉しか交わされなくなっていた。

「っあ、う…」
白い夜着がはだけ、裸足の爪先が敷布の上を動く。
唇が触れた肌、そこは一瞬冷えた後、熱を持って疼き出す。
気を吸われる感触は、何度繰り返しても慣れないものだった。

「ふ、んん…っ、う、あ!」
導かれるまま、秀元の口内に精を吐く。
そのまま吸い上げられると腰が跳ねた。
かるく息を切らせる竜二に、秀元が、キツイか、と声をかけても、竜二は黙って首を横に振った。
本当は、精気を与える時の疲労は常より重い。
それでも、正直に告げる気にはなれなかった。


後孔を指でほぐされ、くちくちと粘着質な音がする。
油でぬめる指は自在に動き、竜二の吐息を切なげなものに変えた。
指は抜かないまま口づけられ、舌が絡みあう。
中を探られるたびにびくつく舌を、男は笑って追い回した。

「…もう…入れても、大丈夫か?」
聞いたのは秀元。
「はっ、待ちかねた…」
せめて笑ってうそぶけば、意地っ張りやな、と囁きが落ちて、熱が押しあてられた。

「っん、あ、ああ…っ!」
肉を拡げて侵入する熱に、竜二は喉を反らせて喘ぐ。
何度も出し入れされ、そのたび伸縮を繰り返す内壁から快感が立ち上がる。
首をもたげた前の熱を手で掴まれて、新たな声が漏れた。


「竜二…」
優しげに呼ばれて、閉じていた瞼を押し上げた。
体内の熱は未だ脈打ち、奥に押しつけられて身体が震える。
「なあ竜二、お前の精気は綺麗やな」
「…なにを」
「お前ほど澄んだ精気を持った人間、そうおらへんで」
「ふざけた…ことを」

「うん、だから」
「だからボクは竜二が好きなんや」
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