TexT;ぬらり(その他)
□あにいもうと
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竜二が自室にいると、帰省中の妹が現れた。
「兄ちゃんパンツ見せて」
「……今日はパンツじゃなくて越中褌だが、見たいか。マニアックだなゆら?変態か?ん?」
「兄ちゃんに言われたないわ!脱ぐな!!」
「チッ」
「あんな、私一人暮らしやから、防犯に男物パンツ干したらいいらしいねん。2、3枚くれへん?」
「そんな物好きがいるとは思えないが、そこの箪笥から勝手に取れ」
「…褌みたいのは見えへんけど、ほんまにそんなん使ってるん?」
「あ?今時使う奴がいるわけないだろ、馬鹿かお前」
「だってさっき」
「ほんのサービスだ」
「じゃあこれとこれ、貰ってくで!」
「干しっぱなしにすんじゃねえぞ」
「え、あかんの?」
「常時干したら、穿く人間はいませんと公言したようなもんだろうが」
「そうか!」
「じゃあ時々は魔魅流君に穿かせたらええんやね!」
「…なんで魔魅流」
「兄ちゃんのパンツ貰えたら貸してって言うてたで」
「……」
「ありがと兄ちゃん、魔よけ程度にはなるかな!じゃあね!」
「…ゆら、ちょっと待て」
パンツに何か仕込まれたかは、誰も知らない。
→あとがき