TexT;ぬらり(その他)

□ネテモサメテモ
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「…ぁ、ふ…っ、んんっ…」
抑えきれない声が漏れ、竜二は頬を熱くする。
欲の塊に口づけ、舐め上げる動きに翻弄されている。
抵抗は封じられ、足をひらかれていいように弄られる、これを望んだわけではないのに。
「感じるやろ? 肉体がなくても、感覚は残るんや。…この感覚に、覚えがあるみたいやな」
魔魅流か?と揶揄する声に血が上る。
「っざけんな、てめ…っ、ああっ!」
振り上げようとした腕は動かず、這い寄った指がひくつく孔を貫いた。

「ダメやで、竜二。まだ修行が足らん、最強の陰陽師には勝てへんよ」
「っあ、ん…ふ、あ、ああ!」
中をぐちぐちと捏ねまわされ、立て続けに声があがる。ないはずの肉体が、明確な熱を伝えてくる。
「あぁ…っ、秀、元っ…!」
抗えずに精を放つ。

「…かわいいなあ、竜二。これで他の男のモノやねんて、勿体ないな…」
解放した直後のぼうっとした頭で聞いていると、
「ふ、あ、ああんっ…!」
ずん、と熱が侵入してくる。指よりもっと太い、覚えのある質感。
「慣らさんでも大丈夫やな、いっぱい咥えてや」
「あぁっ、ひで…もとっ、や、あ!」
好き勝手に動いているようで、竜二の弱いところを的確に突いてくる。
黒い髪を振って、快感に堪えようとする竜二に秀元はうすく笑い、張り詰めて涙を流す屹立を捕らえる。

「やあっ!あ、ひ…っ、あああ!」
奥まで突いて、前もぐちゅぐちゅといじると、限界だったのだろう、竜二は簡単に果てた。
力が抜けかかる体を掴まえ、容赦なく貫く。
「んん!っ、も…やぁっ、あ、ああっ」
涙のにじむ目尻を舐めとり、秀元は優しく囁く。
「竜二、一緒に来いひんか?」
「…っなに、いって…」

「言うたやろ…竜二がかわいいんや。不自由はさせへんで?」
どやろ?と覗きこむ秀元に、竜二ははっ、と嗤ってみせる。
「ふざけんじゃねえよ…、俺は、お前を、超えるんだよ」
400年前のジジイをな。続けると、秀元が喉で笑った。
「…そうやな」

「は、あ、ああっ、ひ、でも、とっ…!」
絶え間なく与えられる熱に、浮かされているのはどっちなのか。
「ええよ…今は、諦めたる。今は、な…」
「く、んんっ…、やぁ、あ、あっ!」
「これからも、ちょいちょい、遊ぼうな…竜二」
秀元の声を、竜二はどこか遠くで聞いた。



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