TexT;ぬらり(その他)

□好奇心は猫をも殺す
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「ん、っ…」
雅次にべろりと耳朶を舐め上げられて、声が漏れた。
さっき交わしたキスで生まれた熱が、じわじわと竜二の身体に浸透する。

いつの間にか背後から抱きかかえられる形で、雅次の腕の中におさまっている。
大きいくせに意外と繊細な雅次の指先が、竜二のパジャマのボタンを外して胸の突起をつまむ。
くすぐったい感触に身じろぐと、耳元で笑った気配。

「なんだ、もう降参か?」
「誰が…っ」
強がると、雅次の手が足の付け根を撫でて、息を詰める。
ためらいなく欲の塊を掴まれて、腰が引けた。
パジャマのズボンごと下着を脱がそうとする動きに焦って、思わず手をつかむ。

「ん?どうした、竜二?」
「ちょ、そこ…も、すんのか?」
「そうだなあ。竜二が、止めてください降参ですって言えたら、止めようか」
「言うか!」
「じゃあ続行だな」
「…っ」

竜二は肩を強張らせて、びくつきそうになる身体を抑える。
剥きだしの欲の塊は雅次の手に包まれ、不謹慎な刺激をされれば反応せざるを得ない。
それでも頑なな態度に、雅次は笑みを浮かべ、手を離した。

「…っは…」
知らず安堵の息を吐く、竜二の前に回りこんだ雅次は。
ぐいと膝を割らせた間に押し入り、ゆるく立ち上がった欲を口に含んだ。
「っやめ、まさにい…!」
思わず竜二は口走り、驚いたように自分を見上げる雅次の視線に、失言を悟る。

「…ふうん、竜二…君、パニクると、子供の時の呼び方になるんだな」
言われて、かっと頬が熱くなるのが分かった。
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