TexT;ぬらり(まみ竜)

□黒ねことタンゴ
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竜二の精を纏った指が、後孔に添えられる。
縁をなぞる動きに焦れたのは竜二だった。
「…早く…っ、ん、くうっ…!」
ねだりながら自分の指を運び、もろともに体内へ押し込んだ。
入口こそキツいが、内壁はすでに熱く溶けて侵入を許す。
「…すごいね、竜二。どろどろだよ」
軽く目をみはった魔魅流が、指をそろそろと動かし、しかし引き抜いた。
「っな…、まみる…っ」
「こっちが、いいでしょ」
魔魅流の欲が、竜二を貫いた。

「はあ…っ、あ、ああ!」
ようやく与えられた熱に、内壁がしがみつく。
奥まで咥えこみ、ぐりぐりと押しつけられ、電流のような快感が駆け上がる。
ただうち震えていると、
「や、め…っ、ま…みる…!」
涙を流す屹立に、尻尾を巻かれ。
「やだ、や…あ、ひ、ああんっ!」
ぐいと引き上げられ、竜二の精が撒き散らされる。

かまわず腰を引き寄せると、悲鳴のような嬌声が漏れた。
そのまま出し入れすると、縋るものを求めた手が、魔魅流の白い肩に赤い傷を残す。
好きなだけ貪って、迸りを内部に打ちつければ、びくびくと震える背が愛おしかった。
視界に入った獣耳に噛みつくと、
「はあっ、まみ…るっ、やあぁー…っ!」
掠れはじめた声でまた啼いて、魔魅流の熱を育てた。




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