The Kingdom of GodU

□第四章 組織の裏側
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二人の男性の先に目を移すと今まで瞳に映し出した中で一番大きく豪華な金細工の扉が閉まっていた。おそらくここが会場なのだろう。

ルカは辺りに誰もいないことを確認すると急に小声で話し始めた。その表情は先ほどまでの冗談を言っているときの顔ではなく真顔だ。

「昔の戦争でイリュシェはアナトリアに破れ、今では一つの国になっただろ?でもその功績は独裁政治の中心にいる大統領のものではない。だから行政がうまくいってないとも言えるのだが。」

「それで昔の王族を探す『BFR』ができたんですよね?王を象徴にした民主国家を作る為に。」

いきなり話題に口を挟んだ私に二人の顔が驚きに満ちる。しばらく停止している男達に戸惑っていると赤毛がもう一人をこずいた。
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