古戀路
□第五章 恋は時に激しさを増して
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第五章 恋は時に激しさを増して
太陽が西に差し掛かったころ、フィアンツェーリ殿下は城下町にいました。
この国は州ごとに門があり、特に城下町の門には犯罪者などが入れないように厳しい取締が行われています。
しかしその日、取締役から「怪しい者に強制突破された」との通報が入り、王子直々訪れた訳です。
なんでも王家の血が流れている者のみ許された金細工の腕輪をしていたらしく、油断をしている間に通られたのだとか…。
結局犯人は見付からず、帰ることになったのであります。