The Kingdom of GodⅠ
□第八章 ダンスパーティーの意味
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第八章 ダンスパーティーの意味
ついに当日がやってきた。生徒会長であるオーウェン=アイザック=キスリングは学校内何処に居てもヒッパリダコだ。
仕事では仕方ないのだが、女性からの呼び出しが多い。当日まで高感度アップに努める彼女達は傍から見れば健気なのだがコッチからすれば恐ろしいという感情以外他に無い。
そのためオーウェンは校内の中にある庭園にいる。人気がない庭園は絶好の隠れ家となる。
お嬢様は虫が出るところを嫌う習性があるからだ。
しかしそんなお嬢様の中にとてつもなく厄介なのが二人いた。
『こんな所にいましたの？』
肩までの癖のある栗毛に茶色の瞳が目の前に立ちはだかる。最近双子の兄を雑用の始末のために生徒会に入れたところ無理矢理一緒に入って来た女の方だ。
黙っていればかわいいのだが、かなり勝気な性格で男を尻に敷くタイプ。もちろん彼女の兄も生まれた時から頭が上がらないらしい。
虫を怖がるどころか逆に虫が逃げたくなるようなオーラを放っている。オーウェンの嫌いなタイプの一つだ。
そしてもう一人はその女の隣で大人しく立っている。