古戀路
□第六章 恋の最後を私は知らない
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『セディアさんにも将来好きな男性ができたら…』
『お義母様』
真っ赤な顔で講義をする姫様を見るなりまた笑い出してしまった王妃様、その間で一人立ち尽くすじゃじゃ馬娘。
『まぁメーシェルさんは疲れているから休ませてあげましょうね。』
今度は恥ずかしがる姫を少しからかうように微笑んだ後、小さな少女の背中を押しながらそそくさと部屋を出て行きました。
『全く、お義母様ったら。』
ため息混じりで呟いた姫ですが、口ほど嫌がっていないようです。
姫様は昨日、ほとんど寝ていなかったのでベッドに横になるとすぐに眠りにつきました。