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□飴と鞭と
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康太が3人の男に話し掛けられている。

雄二、根本、久保

…面白くない。


「ねーねームッツリーニー」

「………これは非合法の機材を…だから…」


話は弾んでる。
でも撮影機器の話なんか…教える必要あるの?


「ムッツリーニってばー」

「………専門店に…その場合は……そうそれ……で……に…」

そんなの康太と話す口実だって、なんで気づかないのかなぁ…


「ムッツリーニさぁ…」

「………さっきから何、明久。今手が離せない」




「……………………
………康太さぁ(黒)」



「………っ!!」

危険を察知したのか、サッと話相手から目を離して僕に視線を向ける。

最初っからそうしてくれれば、皆のいるまっ昼間の教室なんかでこんな僕を見せなくて済むのにな。

「………何か…怒ってる?」

僅かな笑みを繕っているけど、口の端は引き攣ってるし、眉尻は下がっている。
そして、僕の機嫌を伺う様な上目遣い。


まったく、学習しないなぁ…

そういうの、僕



大好物なんだけど。
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