デュラララ!!

□これは貴方に対する忠誠心
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「帝人先輩の匂いがしますね」


「帰れ」


枕に顔を埋めている後輩を本気で蹴り飛ばした。





「いい加減にそれ離さないと今後一切口きかないよ」


「先輩・・・・・・放置プレイですか?」


目の前にいるマゾ・・・青葉君はうっとりとした表情になった。あぁ気持ち悪い。僕は別にサディスティックな趣味があるわけでも、ましてや家に入れるのも嫌な程嫌ってる人間を連れ込むなんてマゾでもない。


「さっさと終わらせて帰ってよ」


「えー」


机に置かれた青葉君の指の間にボールペンをつきたてる。彼は恍惚とした表情を隠すこともしないで、僕の名前を読んだ。

「帝人先輩」


「・・・」


「俺は・・・俺だけは貴方から離れたりしない」


真剣な瞳でスッと見つめられた。何も反応を返さないのをいいことにそっといやらしく絡んできた右手に目を向ける。自らの手に絡む彼のそれには、あの日の契約の証が痛々しく目についた。その傷口を軽くなぞると微かに彼の体温が上がった。微かに赤い顔に向かって笑みを零す。


「離れられないの間違いじゃない?」


「っつ!!」


痛みに歪むその顔を見て、今度は声を零して笑った。









これは貴方に対する忠誠心





(「明日から毎日消毒してあげるね」)(「っお願いします!」)

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