烏森学園B
□二面性を持つ恋人
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昼休みになると時音は決まって行くところがある。
『いい加減にして!!
追って来ないで!
迷惑なの!!!』
追って来る男子生徒達に向かって言うと時音は走り出す。
扉を開けて時音が来たのは屋上。
『良守!!』
『時音、こっち』
手招きする良守の元に時音がストンと座った。
『どうした?』
『また追って来たの。しつこいんだもん』
『クスクスッ‥それくらい時音が魅力あるってことじゃねぇ?』
『‥‥っもうι』
楽しそうに笑いながら良守は時音の頬に触れる。
時音が目を閉じると良守は微笑み、キスを交わす。
いつも昼休みに良守と時音は会っていて、人気者の2人はいつも囲まれているので昼休みにしか学園では会える時間がないのだ。
せっかく良守が高等部になり、恋人の時間を過ごせると思っていた時音には不満ではあったが、慣れてしまえばこれも待ちに待った幸せな時間になる。