烏森学園B
□大切だから守る
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秋風の吹く中、黒須先生と共に良守達は街中を歩いていた。
社会見学の帰り道で今から学校に帰るところだ。
「墨村〜、立って寝るなよ?」
『寝ませんよ』
「先生、こんな寒かったら寝れないんじゃない?」
「それもそうだな」
『‥‥好き勝手言いやがって。帰ったら寝てやる。最近寝てねぇし、起きてるのに』
「あぁ〜、悪かった。冗談だから、なっ?
拗ねるな、墨村」
『…知りません』
完全に拗ねていた。
たまにこういう姿を見ると何だか可愛くて子供らしい。
ザワつきがあり、何やら不良達が絡んでるようだ。
「何だろう」
「おまえら、見るなよ。ほら、学校に真っ直ぐ帰っ…コラ!!」
興味津々でクラスメイトは見に行ってしまった。
残ったのは良守と神田だけ。
『「………。」』
「‥‥っはぁι」
「先生…?」
『行くしかないみたいですね』
「…そうだな」
苦笑いしながらクラスメイトを連れに向かう。