烏森学園B

□助けを求めて
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良守は利守の目線に合わせるように屈み、ポンポンと背中を叩く。


『よしよし、どうした?
泣いてたら分からないだろう?』
「ひっ、く…ッ」


なるべく優しく声をかける。


「墨村、その子は‥‥」
『あ、俺の弟です』


何事かと黒須先生やクラスメイトが見ていた。


「グズッ…良兄、ごめんなさ…っ」
『別にいいから。
何かあったんだろう?』


少し落ち着いたのか、利守は顔を上げ、コクンと頷く。


『学校で何かあったのか?』
「‥‥違う。
あのね、下校途中に給食費を奪われて…
お釣りが入ってるんだ。
取り返そうとしたんだけどダメだった」
『危ないからダメだって。
奪われたって…
おまえ、殴られたのか!!?』


今まで俯いていたから気づかなかったが、利守の顔には殴られた痕があった。
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