烏森学園B
□優しい休日
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朝食を作る間、時美はおとなしくちょこんと座って待ってる。
『時音みたいなのは作れないけどな。
ほら、食べよう』
「うん」
『朝食済ませたらパパとお出掛けしよう』
「やったぁ!!」
朝食を済ませ、片付けると置き手紙をテーブルに置いて出掛ける準備をした。
「パパ、二つに結んで。いつもママがしてくれてるやつ。うさちゃんみたいに」
『ん、分かった』
ツインテールに結い、フリルの薄桃色のリボンをヘアゴムの上から結った。
手をつないで戸締まりして出掛けた。
『どこに行こっか』
「バス!」
『乗りたいのか?』
「うん!!」
『じゃあ、町にでも行くか』
「わぁ〜い!」
バスに乗り、久しぶりに町に行くことにした。
時美は嬉しそうにはしゃいでいた。
「わあぁ――っ!!」
バスに乗り、運良く座れて時美は外の景色を見て歓声を上げる。
時美には何気ない景色が楽しいようだ。
良守は優しい瞳で時美を見つめ、時美の頭をなでた。