烏森学園B
□幼馴染みの先輩後輩
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その言葉に時音は怒った。
『良守は冴えない先輩なんかじゃないわ!!
良守のこと、何も分からないくせに!
やる時はやるし、真面目にしたらカッコイイんだから!!』
「え〜、どこが?」
「時音の好みって分かんないなぁ…」
「時音、よっぽど墨村先輩が好きなんだ」
『え゛っ…///』
良守のかっこよさも伝わらずに失敗し、真っ赤になってからかわれてしまった。
「やだ〜、墨村先輩がタイプなの?」
「マドンナなのに〜。あんなのがいいんだねぇ…」
その現状が変わるなどまだこの時は誰も気づいてはいなかった。
いつものように昼休みになると給食を済ませた時音が来る。
『ねぇ、良守〜。
起きてったら…!』
『‥‥今度は何だよ。また来たのかよ。
来るなって言ってんだろ?』
『…そんなに私が嫌なの?』
『‥‥ババァにバレたら怒られるぞ?』
『大丈夫だもん!』
良守は小さなため息をつき、肘をつきながら時音を見ていた。