烏森学園B
□幼馴染みの先輩後輩
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良守に構ってもらえて時音は嬉しそうに笑っていた。
『放課後、一緒に帰ってやるから。
だから…中等部に戻りな』
『ホント!!?』
『あぁ、約束すっから。なっ?』
優しく微笑み、良守は時音の頭をなでた。
時音が真っ赤になり、頷いた。
時音は良守の教室から出て行った。
「墨村ばっか、ずりぃ〜」
「マドンナにあんなに懐かれてるし!」
「あんな可愛い笑顔を見れて…!!」
「絶対に恋愛対象として見られてる!」
『幼馴染みだからだろ。それに…付き合うなんて無理だから』
家柄を考えれば当然のことだった。
放課後、良守が校門に行くと既に時音は待っていた。
『良守っ♪』
『…随分と早いな』
苦笑いして良守は時音の隣を歩く。
周りの男子生徒達が羨ましそうに良守を見ていて嫉妬の嵐だ。