幽☆遊☆白書の夢たち

□幽助
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「浦飯くん! やっと見つけたわよ!」


まだ慣れない校舎を探し回りながら、ようやく辿り着いた屋上の給水塔、その下に彼、浦飯幽助はいた。


「よぉ!」

「よぉ、じゃないわよ! またこんなところでサボって…」

「うっせーな。んな小姑みてぇな事言ってっと男逃げるぜ」

「なっ、失礼ね! 何言ってっ……ゲホッ、ゲホっ」


……煙い…?

勢いよく吸い込んだ煙が自ら吸い込まれるように喉の奥を刺激し、気が付いたらまとわりつくように呼吸を妨げていた。冗談じゃなく苦しい。


「ん? あぁ、わりぃわりぃ。センセー、煙草吸わねぇの?」

「吸いません!」

「駄洒落にしてはセンスねぇな」

「謝ってるんじゃなーい!!」

「わーってるよ」

「もう!」


ニタニタと全く動揺も反省もない浦飯くん。いくら新任教師とはいえ、年上を敬うことくらい出来ないわけ?!
学校一のワルだか不良だか知らないけど……


「とにかく、煙草禁止ー!」

「膨れんなよ。可愛い顔が台無しだぜ、瑠璃チャン♪」


……ダメだ、10個も年下の生徒相手に完全に遊ばれてる…。






++ せんせい ++








何とか煙草は没収して吸わないって約束を取り付けた3日前。それなのに…


「二度とこんなもの吸わないって言ったじゃない!!」

「おう。だからさ、銘柄変えといたぜ」


もう……どう言ったら良いの?
外国人?宇宙人?言葉通じないんですけど!!

今日もキリキリ痛む胃を押さえながら職員室に戻れば、休憩時間で戻っている先生が多くいた。


「それにしても、あの浦飯がこんなに学校に来るなんて……先生、どんな手を使ったんです?」


冗談のつもりかしら?
それにしてはタチが悪い。
下卑た笑いに寒気がするわ。
ただでさえ胃が痛いのに、頭まで痛くなりそう。


「まぁ、そうなんですね! 浦飯くんに熱意が伝わってくれているなら嬉しいんですけど」

「ほう…熱意ですか…」


無視よ無視。
このタイプは相手にしても、こっちが不快になるだけだわ。

そんなことより、浦飯くんよ。悪い子じゃないし、どうにかしてあげたいけど、そもそも何であんなにグレちゃってるのかしら……。







 ― to be continued―     





    


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