□送り火
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 「もういかなきゃ」


彼の言葉に聞いて
私は寂しくなる。


「ごめんね。
いかないとダメなんだ」


彼は苦笑しながら言う。


「みんな、
こっちいらっしゃい!!」


母の声が聞こえて、
玄関に向かう。




煙が天に向かう
一つの道となり、

ナスで作られた牛に乗った

御先祖様達が
お土産を持って天にいく。


「また帰って来てね」


私の言葉に

彼は笑顔で頷く。

彼は、

私が作った
ナスの牛に乗って


 「また来年……」


そう言って天へいった。


 「…いらっしゃい…」










 
 
 
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