四国四兄弟
□Happy Birthday
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淡路さん15歳くらいで、徳島22歳?←?て
うーん、このふたり超かわいい。
Happy Birthday
「淡路、」
ふいに名前を呼ばれた。その声と口調で、誰かはすぐに分かった。
「徳島」
私がそう言うと、お兄ちゃんを付けてくれると嬉しい、と徳島は笑った。
まったくバカげている。姉は私なのに。
「何の用なん」
感情のこもってない声で呟くと、徳島は手に持っていた小さくて可愛い袋を渡してきた。
「・・・?」
不思議そうな顔をしている私を見て、徳島はほんまに覚えてないんか?と少し呆れたような口調で言った。
「淡路、今日誕生日やろ」
あっ、と思い出した。そうだ。今日は自分の誕生日。
「・・・徳島、覚えとってくれたん?」
「そりゃ自分の妹の誕生日やのに」
「うちは忘へとったで。あとさり気なく妹って言うな」
横暴や、とまた徳島は優しく笑う。こいつはあまり人前では笑わない。
それでも、私の前で笑ってくれているということは、少しでも家族と思っているからだろうか。
妹と言われて怒っているような、照れているような表情を浮かべている私を見ると、徳島は改めて言った。
「・・・淡路、誕生日おめでとう」
真面目な顔で言う徳島が何だか可笑しくて、
「・・・ありがとう」
と、私らしくもない笑顔で応えてしまった。
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