呆れるほどの愛を、キミに
□結ばれますか
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「黒子、俺は……」
白石の真剣な声に、心臓はドキッと跳ねた。
「たとえ、黒子がオサムちゃんのこと好きでも、俺の気持ちは変わらへん。好きや」
「……白石は、なんで私のこと好きなの?」
いつも聞こうとは思っていたのだが、いざ聞くとなると恥ずかしくなって聞けなかった。
だが、聞くなら今しかないと、今までずっと疑問に思っていたことを述べた。
「言わへんかったっけ?」
「うん、言ってない」
「あ〜、俺が黒子と最初に話す前のことや」
私と謙也が話していたのを偶然に聞いてしまったことから、ことは始まった。
『さっきから愚痴ばっかり……だから謙也はモテないヘタレなんだよ。この駄目ヘタレ』
『お前、俺は駄目ヘタレやない。ただのヘタレや!……って、ヘタレでもないわ!』
『うわ〜、ノリツッコミ下手レ』
『さりげにヘタレ言うな!』
謙也がいきなり相談をしてきた。それが恋の相談、しかも告白直後でフられたということ。
驚きはしたが、彼の真剣さに私も応えるように聞いたのであった。
でも、それがほとんど愚痴ばかり。その女の子は自分ではなく白石に夢中ということだった。