呆れるほどの愛を、キミに
□結ばれますか
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「し、白石!?」
「なぁ、俺じゃあアカンの?オサムちゃんやなくて、俺じゃ……」
さっきとは違う胸のドキドキがした。
“『恋愛の好きとファンとしての好きを一緒にしてぇへん?』”
頭の中に小春ちゃんが言った言葉を思い出した。そしてようやく、自分の気持ちに気づいた。
白石の腰に手を回す。そして強すぎない程度に抱き返した。
帰り道の途中、回りに人がいないことをいいことに、2人は抱き合っていた。
「その、黒子……」
「何?」
「これって、答えって……YESでええの?」
くっついていた身体を離し、白石の目を見ないで頷いた。
「やった……やったで!」
「うわっ!」
再び急な抱きつきに、私は色気のない小さな叫びを発した。
先ほどと違うことは、白石の抱きしめる腕が強くなってるということ。
「白石、苦しい……」
「やった!めっちゃ嬉しい!」
「し、白石……」
白石の興奮により、私の声は届かない。彼の身体をパシパシと叩くが、息苦しさからか力があまり出ない。当然、白石は叩かれてることにも気付かない。
徐々に目の前が真っ暗になるときだった。
「はい、ストーップ!このままや黒子、死んでまうで」
……この聞きなれた声は、まさか……。
「ヘタレ!」
「ヘタレちゃうわ!」