呆れるほどの愛を、キミに
□嫉妬の嵐
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私と白石が恋人という関係になり、数日が経った。白石ファンの人からの嫌がらせは、完全に無くなったとはいえないが、ほとんど無い。
「黒子〜、また休み時間に会いにくるからな。あんまケン坊と喋っちゃ駄目やで」
「わかった、わかった」
「ほな、また後で」
「うん、後でね」
白石が去ったあと、自分の席に座った。隣では小石川がニヤニヤと見てくる。
「えらいラブラブやな」
「そうかな?」
私にとっては、以前とあまり変わらない感じだった。変わったといえば、スキンシップが過剰かつ多くなったことぐらいだ。
「前はあんなにも嫌悪しとったのにな」
「いや、嫌ってはないけど苦手意識はあったかな」
「ええなぁ、悩みなんて無さそうで、羨ましいわ」
小石川はそう言うが、実際はそうでもない。
白石が私のことを大切に思ってくれることは、物凄くわかる。そしてなんとなく何日か過ごしてきて、わかったことがある。
彼はとっても過保護な人であり、同時に嫉妬、束縛が激しい人であった。
そう、今も……
ドドドドド……
「黒子!あんだけ、ケン坊と喋るなと言うたやろ!」
「ちょ、だからって抱きつかないでよ!」
白石は嫉妬を露わにするように、後ろから抱きついてくる。
別に抱きつかれるのは嫌いではないが、こうも公共の場でされると恥ずかしさが勝ってしまう。