日吉君の隣の席の彼女
□#37
2ページ/4ページ
W忍足と別れ、部屋に行き荷物を整理する。
この後は、W忍足と合流し、温泉に入りに行く。
コンコン
「日吉、鳳、迎えに来たでー!」
扉が叩かれて廊下から俺達を呼ぶ声がした。声からして謙也さんだろう。
さすが浪速のスピードスター。早すぎる。
本来だったら待たせてはいけないと温泉へ行く準備を早くするのだが、謙也さんだから大丈夫だろう。俺と鳳はゆっくりと温泉へ行く準備をした。
「お前ら、遅すぎるわ」
「日吉、鍵かけた?」
「ああ。鍵は俺が預かっておく」
「無視かいな」
「あ、すみません、謙也さん」
「謙也さんが呼びにきてくれたので、わざとゆっくり用意していました」
「なんでやねん!」
「お前ら、ええ加減に行くで」
眼鏡が呆れながらそう言い先に進みだした。
そのあとを追うようにではないが、温泉へと歩き始めた。
「それにしても、男4人で温泉とは……華があらへんなぁ」
眼鏡がそう言うことを言うときは……
「やっぱり藤子ちゃんみたいな可愛え子もおらんとなぁ……」
9割の確率で服部が登場する。
「湯に浸かる藤子ちゃん、色っぽいやろなぁ……」
「侑士、甘いな。それもええけど、俺やったらそのあとの浴衣姿の藤子ちゃんのほうが魅力あると思うで。火照った身体といい髪が少し濡れた感じといい……興奮せえへんほうがおかしいで」
変態の従兄弟もやはり変態だな。
「鳳はどう思う?」
謙也さんが流れで鳳に聞いてみた。しかし、鳳は服部の水着姿を思い浮かべるだけで、顔を真っ赤にする奴だからな。