呆れるほどの愛を、キミに
□羞恥プレイ
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「フフッ、フフフフフ」
現在、私は至福の時間を味わっている。
だが、顔のニヤけ感から周りの人間がドン引きしている。小石川でさえも呆れてため息をついていた。
だが、そんな私に声をかける奴がいた。
「よぉ、黒子」
「あ、ヘタレだ」
「ヘタレちゃうわ!」
名前を呼ばれて振り返れば謙也の姿があった。
「何見とるん?」
「ん、コレ?」
先ほどから私の顔をニヤけさせるものを謙也に見せた。それは一枚の写真である。
「お前、まだ好きなんか?」
「当然でしょ」
写真に写っている人物はテニス部の顧問、オサムちゃん。私の愛すべき人物。
彼との出会いを語りたいが、話が長くなるので止めておこうと思う。
ちなみにこの写真は財前から貰ったものである。
謙也は呆れつつ、写真を返して言った。
「いい加減諦めて白石とくっつ」
「くっつけとか言ったら叩っ切るから」
「すんません。日本刀向けんでください。てか、どっから出したん!?」
刀を鞘に戻し、再び写真を堪能し始めた。謙也は少しビクビクしていた。