呆れるほどの愛を、キミに
□愛の確認
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「ありがとうございましたー」
帰宅途中にアイスを購入。これは最近、私の中で栄養補給として欠かせないものとなっていた。
理由としては勝手に私を婚約者だの嫁だの言いふらす変態・白石のせいだ。
「あー、どうしよう……」
今日買ったのはパ○コ。一袋に2本入っているが、一緒に食べる人がいない。一人で食べてもいいけど、それはそれで虚しい。
だったらなぜパ○コにしたのだ、と聞かれれば『パ○コが私を呼んでいた』と答えよう。
「どっかに都合のいい人いないかなぁ〜」
でも、それが白石ならお断りである。むしろ奴に食わせるアイスなんてない。
ふと溜息を吐きそうになったが、これ以上幸せを逃がしてなるものかと思い、なんとか吐くのを止めた。
コンビニの敷地内を出て道を曲がったときだった。風格のある体つきが逞しい人が老人たちに拝まれている。その人物は私も知っている人で。
老人たちがいなくなったところで、彼に声をかけることにした。
「いつも大変だね、石田君」
「ん、黒子はんか」
「あのさ、アイス食べない?」
歩きながら食べるのは行儀悪いと石田君に言われたので、近くにある公園のブランコに座って食べることにした。