呆れるほどの愛を、キミに

□キミを守りたい
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白石との仲が極微量に縮まり、今ではお昼ご飯を一緒に食べる仲にまでなっていた。正しくは、白石が毎日誘ってくる。私は断る理由もないので了承するという形だ。

だが、今日は違う。


「なんでや!?なんで今日はあかんねん!?」

「なんで、って言われても……」


白石ファンに呼び出された、とは言い辛い。

この前の白石との言い争いを目撃されてから、私は彼女たちにいろいろと嫌がらせをされていた。だが、対して気にせずにいたからだろう。とうとう呼び出されてしまった。


「黒子、ホンマに駄目なん?」


悲しそうな目で見られるが、白石に迷惑をかけたくないと思う気持ちのほうが強かった。


「ゴメン……」

「なら、そん代わりにキスを」

「しません」

「ハグを」

「しません」

「セッ「しません」まだ最後まで言うとらんで」


どうせ男女のちちくり合いのことでも言うんだろうな。言わせねぇよ。


「な、なら、一緒に帰らへん?」

「白石、部活じゃん」


ちなみに私はどの部活にも所属していない。


「見学しとればええやん。俺のカッコええとこ見せたるわ!」

「んー、じゃあそうさせてもらう」

「よっしゃ!じゃ、また後で迎えに来るわ!」


そう言ってスキップで去っていった白石。たまたま入れ違いに教室に入ってきた小石川がドン引きしていた。
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