CHARM

□TRANSFER
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今日から夕日里は氷帝学園に通うこととなる。
だが、なにしろ急に決まった転校のため、まだ氷帝の制服は届けられていない。


「あっ、景吾くん、あそこにコンビニありますよ!」

「そんなもん、どこにでもあるだろ」


車で登校中、前の学校の制服を着た夕日里がコンビニを見る度に興奮する。
異性にしか魅力的出血は反応しないから、この興奮は大丈夫だろう。


「そういえば、景吾くんの言っていた私と同じクラスになる人って、どんな人なんですか?」


夕日里は俺より一つ年下だ。本当なら俺が傍にいてやりたいが、年齢の壁は越えることができない。


「俺が信頼をおいている奴だ。あまり喋るほうではないがな」


今はその信頼のおいている奴のところへ向かっている。


「楽しみなのか?」

「もちろんですよ!早く会って仲良くなりたいです」


屈託のない笑顔でそう言われると身体を寄せて頭を撫でてやりたいが、絶対鼻血を吹くと思うのでやらない。

微妙な距離感にもどかしさを感じながら、車は目的地へと到着した。


「時雨夕日里です。よろしくお願いいたします」

「樺地宗弘、です……」


2人は互いに簡単な自己紹介をして、握手を交わした。
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